簡単手作りベーコンとか、ワンディベーコンとかレシピがネットに出ています。
残念ながら、そういう短期間でできちゃうのは、ベーコンではなく、塩漬け肉。
塩の味です。
それはそれで美味しいですが、ベーコンはアミノ酸熟成の旨さが本質。
時間が調理してくれる熟成がキモなんです。
簡単ベーコンは、ベーコンではありません
インターネットでベーコンの作り方を検索すると、簡易バージョンの作り方が出てきます。
「うーん、違うんだなぁ」
塩漬けしてその日に塩抜きして作るのは、ベーコンではなく、塩漬け肉です。
塩漬け肉というレシピに入れるべきなんですね。
中華の技法。
ベーコンは、元々、冬厳しい欧州の調理法。
豚をまるごと1匹、解体して食べ物のない冬でもタンパク質補給できるように、保存食として作られました。ハムもベーコンもね。
塩分濃度少し高めにして、保存性を高めています。
塩漬けして食物を保存すると動物性も植物性も乳酸発酵して、熟成が進みます。
タンパク質を分解してアミノ酸というより細かい分子となって旨味が増すのです。
塩漬けして時間が熟成させる肉の味
塩漬けして時間が立つと乳酸発酵してアミノ酸分解が起こり、旨味が増します。
日本で言ったら、漬物。
旨味、酸味、甘み、などなど、複雑な味覚が一体となった旨味の爆弾のようになります。
なので、時間短縮の簡単ベーコンは、ベーコンというには足りない要素だらけです。
美味しいんですよ、塩漬け豚肉は。
それは、ベーコンではなく中華の塩漬け肉というジャンルなんです。
豚バラ肉を熟成させると、漬物のような複雑な味わいとなるんです。
これを熱して脂が溶け出ると、まったくうまい油が出ます。
野菜、パスタ、なんでもからめると最高の味付けになります。
オススメは2週間熟成させた豚バラ肉を燻製したベーコン
私の無添加手作りベーコン教室では、1週間熟成の豚バラ肉を燻製してベーコンを完成します。
1本、お持ち帰りいただけます。
講座では、「2週間熟成を作ってみて、味比べをしてみてくさい」
とお伝えしています。
熟成時間が長ければ、長いほど、旨味が高まります。
これ、ぜひ感じて欲しいんですね。
このベーコンのメカニズムを理解すると、自分で塩で保存食を作れるようになります。
意味がわかります。
水分を飛ばして、乾燥して、塩味を残す。
そして時間が熟成を促す。
知的好奇心が楽しいですよ。
熟成ベーコンが分かると、燻製が分かる、上手くなる
燻製ベーコンを学ぶと、燻製の仕組みがよくわかります。
燻製って、保存食を作るたった1工程でしかありません。
本来は、塩漬け、熟成、塩抜き、乾燥、そして燻製という5番目の工程。
これが分かると、燻製がわかります。
燻製が上手になりますよ。
ぜひ、秋の燻製教室にご参加ください。
このブログで順次、スケジュールはご案内しますね。
今、決定しているのは、
10月18日(日)と11月28日(土)の豊田中日文化センターさんです。
合わせて、とっても美味しい「ローストビーフ&ポーク&チキン教室」も併催します。
よろしくお願い致します。
これがスグレモノ。
燻製も、オーブンもできちゃうんです。
これで焼いたローストビーフ、最高です。
火付きがよく、煙もよく立ちます。このスモークウッド。
肉系にはサクラが合いますね。