巣ごもりゴールデンウィーク。
家にいるのなら、商品開発しよう!
ということで、豚レバーの燻製を研究します。
豚レバーの燻製って、美味しいんですよ。
まったりとして、脂質があるのでチーズっぽい。ミネラルも豊富なんやろうな、何口も食べたくなってしまう。
魅惑の食べ物なんです。
ウィスキーに合うので、ハイボールのつまみにも良いですよ!
新鮮な豚レバーは、精肉屋さんに発注する
豚レバーとか、内臓、臓物は、足が早い。
レバーには特に血液がたっぷり内蔵wされています。
この血液の処理が、肉でも魚でもシビアです。
魚でも血抜きが遅ければ、身全体に血液が回り、刺し身になりません。
肉でも同じです。
さて豚レバーですが、特に血液が内蔵されています。
早く、早く、血抜きをしてあげないと臭みが出ちゃいます。
なので、スーパーで焼肉用豚レバーを買うより、精肉屋さんで屠殺後すぐの豚レバーを貰った方が柔らかくて血抜きがしやすいです。
恵那市では、肉の名店「肉の岩島屋」さんで発注できます。
こうして精肉屋さんに頼むと豚レバーも塊です。
鶏レバーとはサイズが違いますね。
約1キロ。大きい!
仕入れによりますが1キロから2キロくらいになります。
お値段はグラム200円くらいかな?
塩と低温が血抜きで働く
レバーの下処理で、ニオイ消しに牛乳につける、とか民間療法がありますね。
燻製で食べる時はニオイはまあ、ケアされてしまうのであまり気にすることはありません。
煙のほうが、強いですから、豚臭さは隠れてしまいます。
気になるのは、血液の味。
鉄分が舌に触ります。そして血液がニオイます。
血液をいかに抜いていくかが、豚レバー燻製の品質です。
私の場合、ソミュール液というハーブの塩水液で豚レバーを塩漬けします。
こうすると、細かい血管に入った血液も浸透圧で抜けていきます。
そして、塩水につけてそのまま、冷蔵庫に入れます。
冷えると血管が収縮して血液が圧迫されて、押し出されていきます。
これは、カラスミを作る時によくやる技法です。
カラスミはボラの魚卵を塩漬けするのですが、下処理で卵巣まわりの血管の中にある血液を除去します。
血管にまち針をさして穴を明けます。
そして冷水に漬け込んで、一晩もすると、血管が収縮して中の血液がまち針で明けた穴から押し出されます。
(写真はこの前仕込んだブリの魚卵カラスミ。今度ブログで紹介するね!)
豚レバーも、内臓と血管が柔らかい新鮮なうちに、塩につけて浸透圧で血と水分を抜いてあげます。
特に、ソミュール液には、にんにくや生姜、ネギに玉ねぎにセロリなど香味野菜のエキスを溶かし込んでいます。
豚レバーに旨味を注入するという下処理になります。
これが臭みを消し、旨味を倍増させるのです。いひひw
塩漬けしちゃえば、あとはアミノ酸分解
塩漬けまでは、一刻も早く、という時間勝負です。
そして塩漬けしてしまえば、今度は待つという時間勝負です。
肉でも魚でも熟成という工程が旨味を増やします。
釣ったばかりの魚よりも、下処理して2、3日待って熟成させた魚は旨味が増えます。
肉も、屠殺後、血抜きをして1ヶ月近く冷蔵庫で熟成させます。たしか。
これは、動物性タンパク質という大きな塊が、消化酵素の働きで、アミノ酸分解されていきます。
タンパク質という大きな鎖が、酵素で溶けて、アミノ酸という旨味に変化するんですね。
これは時間にしか出せない味付けです。
食品添加物にはできないワザです。
今回はどれくらい、熟成させようかなぁと考え中。
豚レバーが熟成されて旨味の塊になる
豚レバーの熟成を待つのも味付けのうち。
3日くらい、熟成させようかなぁ。
そして熟成を終えたら、塩抜きして、火入れ。
この火入れも、メカニズムがあります。
こちらは、その2で書こうかな。
燻製は最終工程です。
今回は、りんごのチップでやろうかな。
肉はサクラのチップ、というのが定番ですが、サクラって強すぎるのよね。
ちょっと燻製するだけで、香りが付き過ぎて味のバランスを壊すことがあります。
ウィスキーのストレートとか、焼酎ロックとか強いアルコールに合う感じ。
ちょっとハードになるんよね。
なので、リンゴ。
リンゴの燻製って、どこか甘酸っぱい。舌を刺さないので良いです。
燻製って、待つ楽しみがある、素敵な趣味です。
あなたも燻製仲間になりませんか?
進誠産業のスモーク・ウッドは、火付きが良くて使いやすい。
ベーコンを作る時も、リンゴは合いますよ。